怖がらせかた
長男は憶病者。
オバケと知らないオジサンと異国のお婆ちゃんが苦手。
夜なのに買い物に行くと駄々をこねたり、寝る時間を過ぎても遊びに夢中でなかなか寝室に行こうとしない長男には、お化けがよく効く。「お化けがいっぱいいるよー」と、外を指させば一発だ。手抜きっぽいが、夜に困った時の最終手段はこれしかないと思っている。それと連動して「お外に出すよ!!」も効果的だ。一度出して、その怖さは体験済み(勿論、出すふりをしただけ)。その前に、一応正統的な理屈は説明するのだが、大抵聞かない。「お化けはどこから来るの?」と、子供らしい疑問を呈する長男。お化けの世界だよー、といっても「お化けの世界ってどこ?」と無限質問地獄に陥る。買い物の途中でちょうど目に入った、スーパーの空調(冷蔵機器の?)室外機らしいもの。「ここがお化けのお家だよー。明るいうちはここでジッとしてるんだよー」と言ってみる。
これが効果絶大で、本気で信じているらしい。ここのスーパーには行きたがらなくなってしまった。少なくとも、5匹以上はここにお化けが住んでいると思っているようだ。
昼間のわがままはどうするか。昼間は、電話を掛けるふりをする。「怖いオジサン呼ぶよ!!」誰だ、怖いオジサンって。でも、誰だか分からないけど怖い人、というのは、顔がわかっている人よりも怖いと思われる。必死に電話を止めようとする長男。夜、布団に入っても3歳児のわがままは終わらない。よっぽど疲れ果てていない限りなかなか寝ない長男。布団に入ってもお目目パッチリ。「寝ない国のお婆ちゃんが来るよ〜…」グっと目を閉じる長男。「寝ない国のお婆ちゃん」とは、なかなか寝ようとしない子を、睡眠の無い世界『寝ない国』に連れていこうと毎晩見回っているお婆ちゃん。夜、屋根の上などによくいる。パパだって怖いよ、そんなとこにお婆ちゃんいたら。『寝ない国』が怖いとこだかなんだかよく分からない設定だが、長男には効果絶大。仕事で忙しい時などは、妻が子供2人を寝かさねばならず、よく「パパと寝たかったのー…」と将来ホモになりそうな駄々をこねる事がある。「これから寝ない国のお婆ちゃんとお話ししてこなくちゃいけないんだ…ハル君を連れていかないでねーって」「でもハル君、昨日もちゃんと寝たよー…だからパパがいぃ…」「…えーと…んーと……決まった日にね、お金渡さなきゃいけないんだ…」なんでだ。自分で言っててものすごく卑屈な気持ちになる。最近は、次第に理屈っぽくなってきた息子をかわすウソがなかなか難しくなってきた。恐怖心は想像力の大きさだと思うので、今のうちにできる限り怖がらせ鍛えておこうと思う今日このごろ。こちらの想像力も鍛えられてる気がするけど。