1000ml
つい数週間前の話し。
朝、7時過ぎだろうか。
家族全員の軽い朝飯として、たまにパン類と牛乳、100%果汁ジュースなどの買い出しに出かける。
そんな時間に空いている店は、当然の事ながらコンビニエンスストア。
レジに、1000mlの紙パックの牛乳、同じく1000mlのリンゴジュース、6つ切り食パン、チョコスティック状の菓子パンを差し出す。
笑顔で「いらっしゃいませ!」と20代後半くらいの快活な女性店員。
朝から非常に元気があってよろしい。
テンポよく商品を手に取りバーコードを読み取り、商品をビニール袋に入れていく。
その時、何やら長いモノをひょいと入れた。
……ん?
特に何も言われなかったので、気のせいか…と意識の中で軽く流す。
「ありがとうございましたー!」
朝から非常に元気があってよろしい。気持ちの良い挨拶は、澱んだ気分をすっきり吹き飛ばしてくれる。
帰宅して中身を確認してみると、ストローが一本入っていた。
1000mlの紙パック製品に、ストロー。条件反射的に、間違って入れてしまったのかしら?
が、よく見ると通常のものよりも長い。妙に長い。こんな長いの、初めて見たぞ…。
試しに牛乳パックの口を開け、ストロ−を挿入。
おお…ピッタリではないか…。
という事は先程の快活な20台後半女性店員は、私が一人で、この1000ml飲料×2を飲み干すと勝手に脳内でジャッジを下したという事か。
1リットルをチューチューチューチュー、プリティだかワイルドだかよく分からん飲み方をする人間、という解釈をしたのか。
なにその解釈。失敬な奴め!!
それからまた数週間後、どうにも疑念が晴れない私は、実験を試みた。
前回とほぼ同じ、朝の7時過ぎに、再び同じ買い物をしてみるのだ。
残念ながら店員は違う人間。
前回と同一条件下で、おもむろにストローを突っ込もうとしたその時は、
「…何を入れている、貴様ぁぁ!!」
と毅然とした態度で断固、戦おうと思っていた。
しかしながら、人が違えば対応も違う可能性が高い。
とりあえず物は試し、前回と同じく1000mlの牛乳とリンゴジュース、食パン、菓子パンをそれぞれレジに差し出す。
店員「ストローはお使いになりますか?」
しまった…ストレートに問い掛けてきやがった…。予想外の展開に、思わずポカーンとしてしまう。アホ面丸出しだったと思う。よだれが出ていたかもしれない。
いや、落ち着こう…そもそも1000mlにストローを薦める時点でおかしいじゃないか。毅然とした態度で抗議するべきだ。
筆者「……あ…えーと…な…なんでですか??」
うわぁ…弱腰。
店員「え…!?あ…いえ…はい。」
何事も無かったかのようにレジ操作を再開する店員。
無かった事にするつもりか。何なんだ一体。俺のよだれを返してくれ。
ますますモヤモヤが募りつつも、外に出る。
ふとみると、やたら工事関係のトラックが停まっている。
……あ……と気付く。
体力を使うお仕事の人は、昼休みに、または夜勤明けでグイッと、一リットル牛乳などを一人で飲む事もあるかもしれない…。
ガタイが良くて無精ヒゲで何となくどこかで何らかの作業をしてきたような服を着ていたので、そのような職業だと思われたのかも……そう考えると合点がいく。
別にいいんですけど。最初の店員の決めつけはなんなのか。
問答無用で職業を何となく選定される気持ちが解るか。
よし。これからはスーツやタキシードなどを着こなして行ってやる。
[初稿・2006.02.02]
…という記事を書いてだいぶ経つが、未だにたまに入れられる。
時間帯も服装も特に関係なく。
どういう基準だアレ。
ヒゲか?ヒゲには隙あらば入れろとのマニュアルでもあるのか?







