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0811

title_image  レンジャー!!

子供は総じてヒーローものが大好きだ。

ボウケンジャー!!
変身せずに冒険をしろ、卑怯者。
マージマジ、マジーロ!!
…まず並んで座れ、おまえら。 何を言いだすのだ朝っぱらから。
スペシャルポリス、デカレンジャー!!
ポリスレンジャーでいいじゃないか。自分でデカって言うな。
爆裂戦隊!アバレンジャー!!
迷惑だ。おとなしくしろ。
いずれも内容はよく分からないが、とりあえず目の前で自己紹介されたら怒鳴りつけているところだ。
しかしながら子供たちはそんなものでも夢中だ。
いつの時代も、今の時代も。
そして暗黙のルール、受け入れられやすい黄金律というものが作られていった。

3人、または5人前後のグループであるべし。
赤いやつが中心で、熱血直情タイプ、などなど。

ある日、長男(当時4歳)が突然ヒーロー戦隊ものっぽいポーズを取りながら叫び出した。

「ライオンレンジャー!!」

そんな捕食者的なレンジャーはいない!!
と咄嗟に怒り狂おうと思ったが、いや、もしかすると世間ではそんなものが流行っているのかもしれない…
色とりどりなライオン丸みたいなやつが。
まずは子供の話に耳を傾けてみるのが親としての務め…それが信頼というものを築いていく。
誰に教えてもらったのー?と優しく訊いてみる。

「やっくん」

やっくん(仮名)は、長男が通う保育園でもボス的な存在。
傍若無人なガキ大将、というわけじゃなく、同い年なのに兄貴的な存在。
親御さんの教育が素晴らしく、ヒーローものはもとより、テレビを一切見せないという徹底ぶりだ。
すなわち、そのライオンレンジャーなる部隊は、その子の完全なる想像の産物である。
他の子供たちが、デカレンジャー!マジレンジャー!!などと不可解なポーズを決める様を見て、独自に創り出したレンジャーらしい。

そんなレンジャーはいない!!と毅然とした態度で大人げなく真実を教えてやったが、いるよ!いるんだよ!と食い下がる長男。
よし、じゃあどのくらいディティールが完成されているか、チェックしてやろうじゃないか。

「そのライオンレンジャーとやらは何人いるの?」
しばし考える長男。考えるなよ。

…7人」

!!
お…多いなぁ……。全部ライオンなんだ、と訊くと、全部ライオンだ、と答える長男。
「色は?何色がいるの?」

ムラサキとー、オレンジとー」

!!!
いきなりレアな配色からだな…というかその場の思いつきで言うな。

まぁいい…そんなにムキになって否定するものではない。
想像力を働かせ、脳内の宇宙を広げていくことは、今後の人生で大いに力となる。

やっくんの創り出したレンジャーはもう一つ存在する。

ジャ

「……うん、今度は何人いるのかな?」

えーと……1人!!」

さっきのライオンレンジャーと人数を交換しなさい。せっかく虹レンジャーなのに。
それじゃレインボーマンじゃないか。

レインボーマン。名前だけは知っているが、年代的に一度も見た事は無い。
昔のヒーローはどれほど夢や希望や勇気を子供たちに与えていたのだろう。
ふと思い立ち、レインボーマンをWebで検索してみる。

愛の戦士 レインボーマン〜日本を守る日本だけのヒーロー

新興宗教、ハイパーインフレ、大臣に陳情して解決って……すげーなぁ……
 

 
 

♫死ね 死ね 死ね死ね死ね死ね死んじまえ 黄色いブタめをやっつけろ

 
 
 

…子供にテレビは見せたくない、という気持ちがちょっとわかった。


"愛の戦士レインボーマン M作戦編"

 

[初稿・2005.07.12/改稿・2006.08.11]

……という記事をかなり前に書いたんだけど、その後作詞家の川内康範氏が例の件でクローズアップされてビックリした。(主に耳毛に。)